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働き人の応援コラム

多様化する求人市場-雇用形態の変遷

多様化する求人市場-雇用形態の変遷

かつての集団就職、高度成長期を経ての労働人口の減少に伴い、政府は、女性の社会進出を促しシニア外国人などにも労働の場を求めるなど、求人、採用市場は多岐に渡り雇用形態も少しずつ変遷をとげています。選択肢が多岐にわたる現在の労働市場に我々はどう立ち向かえば良いでしょう。回を追って、歴史から見る現在の状況の必然性、今のトレンドなど詳しく説明していきたいと思います。

目次
第1回 求人市場・雇用の歴史大局 第2回 直面する雇用の問題点 第3回 現在の「雇用形態と種類」

第1回 求人市場・雇用の歴史大局

日本の雇用はかつて定年まで雇ってくれる終身雇用、年齢や勤続年数を重ねることで賃金が上がっていく年功賃金などの特徴がありました。これらの慣行は大企業を中心に多くの人がこのシステムにより安定した生活を手にしていました。

しかし、その後の日本の労働市場は、90 年代終わりから「雇用形態の非典型化」が始まり、巷に言う非正規雇用比率が高まり、非正規労働者が猛烈な勢いで増加しはじめました。

これとともに、賃金面も「成果主義」ブームという形で具現化され、年功賃金の見直しが進み、「終身雇用の崩壊」が始まりました。

 

国は、使用者目線に立った労働市場の規制緩和と流動化支援策を講じました。その結果労働者派遣事業に関する規制が断続的に緩和され、有期契約期間の原則的上限が1年から3年に延長されました。この時期に、昭和期に形成された日本的雇用を縮小・否定する流れが出来上がり、この流れを基調に労働市場は変容していきました

この流れは、他方、非正規労働者急増の背後で、就職氷河期で正社員として就職できず、十分な能力形成の機会が与えられないもとで、少ない収入のために望むような生活や結婚ができない世代が生まれてきました。

 

しかし、その後のリーマンショック(2008 年)は労働政策にとって大きなターニングポイントとなり、労働者保護強化の色彩が強くなり、非正規労働者の保護強化策が様々に講じられました。その流れに位置づけられるのが現在の「働き方改革」です。

 

日本の雇用形態の変遷については、平成の30年間で、一度、直接雇用などの日本的雇用を縮小・否定する流れが明確となっていましたが、現在は、その揺り戻しが生じた形となっています。

労働人口の減少が今後加速していくもとで、様々な生活上の制約を持つ多様な人材が活躍できるために、「働き方改革」のなかにあるような多様な雇用形態が企業に求められる時代となっています。

2019年8月

 

第2回 直面する雇用の問題点

平成の前半期は、終身雇用を中心とする日本的雇用を縮小・否定する流れが明確でしたが、平成の後半期は、その揺り戻しが生じた形になっています。

 

しかし、その揺り戻しは、これまでの日本型雇用制度ではなく、「働き方改革」という旗のもと、残業の絶対上限の導入および同一労働同一賃金などを中心とすることから、労働人口の減少が今後加速していくという前提で、様々な生活上の制約を持つ多様な人材が活躍できるために、制度そのものについても変更を加えていくことが背景となっています。

 

企業では、コンプライアンスの厳しさから、法律へのこれらの対応をおこなっており、労働時間短縮や格差是正を目的として雇用制度の改革が推進されていっています。

 

ただ、これらの改革は一朝一夕には行かず、例えば、時短のためには業務量の縮小が不可欠となり、これまで様々な業界で長きにわたって染みついた、薄利多売型のビジネスモデル・過当競争の各々の業界構造などを抜本的に見直していかなければ、時短をするための業務量縮小は企業業績の悪化につながる恐れがあり、早急に進めるというわけにもいかなくなっています。

 

さらに、機械的な時短によって人材育成が疎かになる可能性もあり、また、同一労働同一賃金実現のために職務給を導入するならば、業務編成が硬直化するリスクもあり、雇用ルールを変えるのであれば、ビジネスモデルや商慣行、人材育成の仕組みの再構築が不可欠となっているのが、現在の企業が直面している大きな問題となっています。

 

雇用システム改革を、このように位置づけるのでなければ、「働き方改革」も上手くいかないであろうし、個別労使や個々の労働者の主体的な取り組みがあって始めて本物の「働き方改革」が実現できるのが現状となっています。

 

このような意味でも、国主導の改革には限界があり、あくまで現場が納得し、自らの問題として主体的に取り組まなければ、現在のような大きな雇用制度の転換点での改革は成し遂げられないと考えられています。

2019年9月

第3回 現在の「雇用形態と種類」

最後に雇用形態と、雇用の種類をしっかりと押えておきましょう。これまでの雇用形態の変遷で、現在、どのような雇用形態と種類に落ち着いているのでしょうか。

 

日本特有の雇用慣行といわれた終身雇用制度のもとでは、正社員で採用されることが慣行となっており、これが高度経済成長期を大きく支え戦後日本を成長させました。その後、バブル経済が崩壊し、企業は人件費の削減に頭を悩ませ、解雇のリスクのない契約社員やアルバイト、パートタイム労働者採用が増えていきます。そして、平成10年には派遣適用対象業務が一部を除き事実上自由化され、解雇のリスクもない派遣社員の採用が増加しました。その結果、現在、下記のような雇用形態と、雇用の種類が出来上がりました。

 

まず、会社が労働を提供する契約は、大きく「直接雇用」「労働者派遣」「委任・請負」の3つに分けられます。

直接雇用とは、会社と社員が直接、雇用契約を締結する形態をいいます。具体的には、正社員、契約社員、アルバイト・パートタイマーなどがあげられます。日雇い労働者や無期契約社員も同様です。

労働者派遣とは、派遣元の会社が、労働者と雇用契約を締結し、派遣先の指揮命令をうけて業務を遂行する形態をいいます。

委任契約、請負契約は、業務委託という契約形態になります。業務委託とは、会社が個人等に仕事を依頼して、その個人等が自分の責任と裁量で仕事を行うことをいいます。

 さらに、雇用形態の種類には、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト・パートタイマー、業務委託、在宅ワーカー、短時間正社員、嘱託社員等があります。

 

しかし、現在では、出生率の低下による少子化により労働力が不足しており、子育て中の女性や介護をしている男性など、時間に制約のある人も労働力として活用できるように様々な支援を行っています。

また、これにより自宅にいながらインタ-ネットで仕事ができるような社会的インフラも進み、今後、雇用形態の変遷はさらに加速しつつ続いていくと思われます。

2019年10月